少し書くのが遅くなりましたが、
(そのため展覧会会期はすでに終了しています)
少し前に渋谷bunkamuraに
レオナール・フジタ展に出かけてきました。
http://www.tbs.co.jp/leonardfoujitaten/topics.html
レオナール・フジタ=藤田嗣治。
最近だと吉永小百合さんが出ている
大人の休日倶楽部のCMに
秋田県立美術館の藤田嗣治「秋田の行事」が
取り上げられていますので
そちらで彼の作品を目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
正直、藤田嗣治にすごく興味があった訳ではないのですが
ポスターや宣伝はチラチラ見て気になっていました。
今回はお友達に声をかけていただいて「それならば!」と
観に行くことになったのですが・・・これが大当たり!!
期待していた以上の充実感を得ることができたのでした(^^)
展覧会の前半、フジタの特徴である独自の乳白色が際立つ裸婦などには
そこまでひかれなかったのですが、フジタの経歴がとても興味深かったです。
・・・20世紀初頭に日本人ながらパリで活躍。
ピカソ、モジリアーニ、スーチン、キスリングなどと親交を深め、
独自の画法を確立し賞賛を浴び、同時に日本でも名声を得ますが。
戦後に、戦時中に書いた戦争画を問題視され戦争責任問題を巡り
結局、日本国籍を抹殺しフランス国籍を取得する・・・
という時代に翻弄された芸術家の1人であるという事を初めて知りました。
今回の展覧会には2人の写真家が撮った
フジタ自身の写真も何点も展示されていたのですが、
そこに映るフジタの姿(特にフランス永住後)は
どこの国の人とも言い難い雰囲気で
上述した彼の経歴を慮るに十分でとても印象深かったです。
それにしてもパリにたたずむフジタ・・・
着こなしも日本人離れしていて、かなりお洒落!
目を見張りました。
そして!!何といっても心ひかれたのは
「小さな職人たち」というタイル画の連作です。
15センチメートル四方のファイバーボードに描かれた、
様々な職種の仕事に取り組んでいる子どもたちのシリーズは圧巻でした。
そもそも小さいものに心惹かれる性質だというのもありますが、
そこに描かれている職種、その職業の捉え方、
無表情に仕事に従事する子どもたち・・・どれもが不思議な魅力を持っていて
飽きることなく眺めていられました。
絵本の好きな方たちには楽しめる世界観ではないかなと思うのですが・・・
どうでしょう??
・・・完全にペース配分を間違えてしまい、この後の予定に影響しないように
最後のこのエリアをかなり駆け足で見なくてはいけなかったことを今でも悔いています。
渋谷での展示期間内に再訪することはできなかったので
もし、箱根に行く機会があったら、これらの作品を所蔵しているというポーラ美術館にぜひ立ち寄りたいなと思います。
思いがけず「お気に入り」に出会うことができ、とても充実した展覧会でした。
グッズの量も程よく、あれもこれも買わずに済みましたが
『小さな職人たち』のものは、やはりどうしても欲しくって
ポストカードと切手シールを購入。
でも勿体なくて使えそうにもなく、またも私の秘蔵品が増えてしましました・・・
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