現在、公開中の映画『オンネリとアンネリのおうち』を観てきました。(場所によってこれから封切られるところもあるようです。公式HPで調べてみて下さい)
原作が大好きな作品の映画化は少なからず警戒して観ることが多いのですが、
今回の映画はポスターを見た瞬間に「か、か、かわいい・・・」と心を奪われてしまいました。
原作の奥ゆかしいかわいさとは若干、方向性が違いますが、これはこれで文句なしにかわいい。
絶対に期待できる!とわくわく鑑賞してきました。
映画は原作のお話と登場人物に、若干のオリジナルの展開、アレンジが加えられていましたが、ほぼ原作に忠実(アイスクリーム屋さんや泥棒、弟くんなど)
子どもの夢と冒険が詰まった懐かしくもまぶしい世界がとびきりキュートに再現されていて、観ている間中、私の頬の筋肉は緩んでいたと思います。
まずは、このお話を知っている誰もが憧れるであろうオンネリとアンネリの「おうち」が素晴らしい。家具やインテリアも、食器や小物、お庭…どれもがすてき。
そしてオンネリとアンネリの役を演じている2人がとてもキュート。2人ともはっとするような美少女と言うわけではないのですが、生き生きとした表情が抜群に良い。
子どもとはいえど、ちゃんと自立心があるところも魅力です。
2人の衣装もどれもかわいすぎました。
原作を読んで想像していたよりは、ぐぐっと現代よりの可愛らしさですが、
今の子どもたちには親しみがわきやすいのかもしれないですね。
とてもテンポが良くて子どもも大人も一緒に楽しめる映画だなぁと思いました。
実際、映画館で私のお隣の席はお母さんと幼い姉妹。妹ちゃんの方は字幕の漢字を
全て読めていたわけではなさそうでしたが、お姉ちゃんと一緒に笑い声をたてながら
最後まで楽しく観ていて、こちらの楽しい気持ちもぐんと盛り上がりました。
ゆったり幸せな気持ちになれる映画でした。おすすめです!!
そして、こちらもおすすめ!な原作のご紹介。
『オンネリとアンネリのおうち』はフィンランドでは1966年に出版されて以来、ずっと愛され続けている児童文学です。
日本では以前は大日本図書から出版されていたものが絶版になり、
2005年にプチグラより復刊し、またまた絶版になり…ようやく2015年に福音館書店から加筆、修正を加えて復刊になりました。
私は、まだ福音館書店から今の本が出版される前に
友人に「絶対好きだと思うから読んでみて」と言って大日本図書版のものを貸してもらって、この物語に出会いました。
イラストとお話のかわいらしさに一気に心が掴まれたのを覚えています。
(大日本図書から出ていた本の表紙もとても素敵なので、図書館などでご覧になれる機会があれば今のものと見比べて見て下さい)
「こんなに可愛い本がなぜ今は手に入らないのか…」と残念でたまらなかったので
福音館書店からの復刊は本当に嬉しかったです。
現在、日本では『オンネリとアンネリのおうち』『オンネリとアンネリのふゆ』が
出版されていますので、この映画を観て興味を持った方には是非、
本でもオンネリとアンネリの世界を楽しんでほしいです。
こちらも映画と同様、幸せな気持ちになれますよ~
◆『オンネリとアンネリのおうち』『オンネリとアンネリのふゆ』
(マリヤッタ・クレンニエミ 作 / マイヤ・カルマ 絵 / 渡部 翠 訳)
※『オンネリとアンネリ』のシリーズは本当は全4冊のシリーズのようです。
日本ではまだ出版されていない残りの2冊も読みたいです~!